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課題の解決事例 Solution case

差動伝送路のスキュー最小化により、モードコンバーションロス発生を抑制

Issue

差動伝送路のスキュー最小化により、モードコンバーションロス発生を抑制

モードコンバーションロスは、コモンモードからディファレンシャルモード (またはその逆) への転換量を表し、この値が大きいと差動信号の劣化による通信エラーや、放射ノイズの原因となります。 特に車載Ethernetにおいて、Open Allianceが発行する100BASE-T1の規定では、コネクタ端でのモードコンバーションロスが-60dB未満と非常に厳しい仕様となっており、部品選定や配線設計に十分な配慮が必要となってきます。
当事例では、PHY~コモンモードフィルタ間の配線が適切ではなく、モードコンバージョンロスの規定値に対して余裕がない状態となっていました。

Solution

差動伝送路のスキュー最小化により、モードコンバーションロス発生を抑制

部品の配置や差動伝送路が対称となるように設計し、差動伝送路のスキューを可能な限り小さくすることにより、モードコンバーションロス発生を抑制することが出来ます。

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関連する基板解析シミュレーション

Sパラメータ解析

当事例では、Sパラメータ解析を行っています。
PHY (IC) ~ コモンモードフィルタ間の配線にコーナー(曲がり)があるため、等長配線となっていない部分で、差動配線のバランスが崩れ、モードコンバーションロスの規定値に対してマージンが殆どありませんでしたが、ミアンダによる等長配線を施すことにより、マージンを確保することが出来ました。

Sパラメータ解析
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